この記事はAlmama編集部平山久仁子が執筆しました。
日本を訪れる外国人観光客が驚くことの1つに、日本の酔っぱらいの多さがあります。背景には「日本の治安の良さ」があるのですが・・・。海外では車内で居眠りする酔っぱらい、ふらふら歩いて道端などで寝ている酔っぱらいはいないそうです。車内ではスリに用心が必要だし、道をふらふら歩いていては窃盗にあうからですが、「飲みすぎている人が多い」ことでもあります。
この風景は、最近の気になる傾向にもつながるようです。今、世界的に脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)の増加しているといわれています。また、欧米諸国に比べると日本の脳卒中の発症率は高いともいわれます。その背景が、日常的な日本の酔っぱらい風景と重なってくるのではと懸念されています。
もちろん、寿命が長くなっり高齢者が増えたことのあるようですが、問題になっているのは患者の年齢層が若くなりつつある点です。医学誌「Lancet Neurology」の2024年10月号に掲載された研究発表によると、脳卒中後の生存率は、世界中で増えていますが、70歳以上の発生率や有病率は増えていないか、むしろいくらかの減少している。その一方で、55歳未満の成人の脳卒中発生率は増える傾向にあることです。
日本では、古くからお酒を「百薬の長」と呼ばれてきたましたが、近年の研究では残念ながら身体的には「害以外の何物でもない」ことが判明しています。ただ、人は身体とこころで成り立っていますから、精神的なリラックス効果まで否定するのは味気ないものです。だからこそ、適量の摂取を習慣化するように、心がけたいものですね。
また、最近の調査では、コロナ感染移行大学生の血圧の上昇も確認されています。飲酒に加えて、アルバイトに合われる生活へのストレスやお米の価格高騰に伴う食費の負担も見られるようです。
世界で10人に1人が脳卒中で死亡
脳卒中は、世界では第3位の死因。日本では第4位の死因です。(厚生労働省の2023年人口動態調査)脳卒中の死亡率は、20世紀後半までは減り続けてきましたが、2015年以降は横ばいです。脳卒中にかかる人は世界的な分布でむると、低・中所得国が最も高く、米国など一部の高所得国では、過去10年の間に比較的若い成人で発生率が増えているそうです。世界的に飲酒の始まりが、若年化しているのも要因と考えられています。さらに、若年層からの肥満率の高まり、気候変動による気温上昇などもありますが、世界共通の最大のリスクは高血圧であることも分かって来ました。
高血圧のリスクの軽減
高血圧予防の第一歩は、「自分の血圧の測定」習慣です。
日常生活の中で、自分の血圧に注意を向ける。高血圧は投薬による治療できますが、生活習慣の改善が効果的な疾患予防です。もちろん認知症の予防にも繋がります。
特に男性の認知症の多くが高血圧が原因と考えられています。飲酒、食生活の見直しは予防策です。
日本の高血圧人口は約43000万人と言われ、国民病に認定されています。従来、日本特有の食生活が原因と考えられてきました。原因をけん引しているのは、塩分の取りすぎです。
WHO(世界保管機構)推奨の1日の塩分摂取量5g以下、日本人の平均摂取量は10.1g(令和元年 厚生労働省)です。日本食に不可欠な塩、醤油、味噌が、大きく影響していることはすぐわかりますね。
今、塩分に代わる調味料として注目されるのが香辛料(にんにく、しょうが、ブラックペッパー、トウガラシなど)や果実酢、かんきつ類、ピーナツやゴマ、クミン。また、日本の薬味(しそ、ねぎ、茗荷など)、ラー油、山椒なども有益です。これまでと違った味付けに関心を持つと、体と頭の健康に役立ちます。
街中では、エスニックレストランもよく見かけるようになりました。奥様をそれらのレストランに招待して、料理を幅を増やしてもらう。もうすぐ暖かくなる季節です。奥様やご家族との会食では、お酒を控えて会話を楽しみましょう。