春から上がる帯状疱疹のリスクとアルツハイマー病
この記事はAlmama編集部平山久仁子が執筆しました。
2014年以降10年間で帯状疱疹は増加傾向にあることが、自治医科大学の片山 真穂氏らの国内レセプトデータベースの大規模解析の結果でわかりました。(2026年1月10日号BMC Infectious Diseases誌)
帯状疱疹は、加齢より罹患リスクが高まる疾病で、60~69歳で約14%、70~79歳で約18%、80歳以上で約20%の罹患率。男性より女性の方が高めです。
特にこれから暖かくなる3月から夏季にかけは、罹患率も上がる時期になります。
帯状疱疹ウイルスの炎症は、神経や脳に悪影響を及ぼし、認知症を助長する可能性も指摘されていますから、日頃の暮らしの中での罹患リスクを避けることが大切です。
高齢での帯状疱疹は、皮疹や水疱が消えた後も、帯状疱疹後神経痛と呼ばれる合併症を残ることが多くなります。
そのリスク回避するためには、60歳を境に喫煙やアルコールの摂取を控え、高血圧や糖尿病、慢性の腎臓病などの生活習慣病の予防にも努めることが必要です。
誰でも高齢になると、寒さが堪えやすく、寒い冬から気温が上がる春は待ち望む季節になります。しかし、この気温や湿度の変化は疲労蓄積、免疫力の低下とも関連しやすいもの。
状疱疹後神経痛は、70代から増加傾向がみらます。初めは赤いポツポツとした斑点が水疱に変わり、数日でかさぶたとなり、最終的には落ち、一見完治のように見えます。
しかし、水疱が消えた後も痛みが続き、帯状疱疹後神経痛へ移行していくと、辛い痛みとの長い戦いになります。
帯状疱疹の多くは胸や背中に現れ、日本の成人の約9割に発症する可能性があると言われています。
アミロイドβの蓄積予防とアルツハイマー病予防
アルツハイマー型認知症の主な原因物質と言われているアミロイドβ(タンパク質)は、脳内にだけ蓄積するものではなく、全身の臓器に沈着することがわかっています。
腎臓・心臓・肝臓・消化管にアミロイドが沈着すると、血管をとして脳の血管壁にもアミロイドβが移動、蓄積します。このような血管の老化は、血管性認知症など促進することにつながります。
近年、アミロイドβは肝臓で生産される可能性も指摘され、肝臓の代謝機能の低下はアルツハイマー病の一因の可能性も示されています。
予防のためには、全身でアミロイドβの蓄積を抑えることの重要性が注目されています。
誰でも歳をとる。加齢は避けられなくても、健康や若さを維持するためには体内環境を良好に管理することが効果的です。病気の予防の主治医はあなたの暮らし、食生活や運動、生活習慣を整えやすい社会環境の創造に関心を持っていきこともまた、予防に大切なファクターです。